今更ながらヘミングウェイ「日はまた昇る」

ヘミングウェイはノーベル文学賞も受賞したアメリカの文豪です。今更ですが先日

代表作の一つ「日はまた昇る」を数年振りに読み返して、改めて面白かったと思うのです。

現代は活字離れが進んでいると聞きます。若しかしたらまだヘミングウェイを読む機会がないと言う方も居られるでしょう、良かったら是非一度読んでみて頂きたいと思います。

「老人と海」「誰がために鐘は鳴る」「武器よさらば」などどれも秀逸で名作です。外れはありません。

ヘミングウェイの特徴は、よく言われることですが文章が短文で読みやすいです。そして読んでみるとハードボイルドと言うかドライビールを飲んだ感じとでも言うか渇いた文章なのです。

なので非常に読みやすい文章に仕上っているのです。癒しや慰めなどはなく非常に冷徹な描写ですが、その短い簡潔な文章の中に、きらりとひかる、100メートルの走者が走り終えた後に流す汗のようなものがあるのです。

「日はまた昇る」の物語は主人公ジェイクの釣り・友情・祭り・闘牛・恋などが描かれています。ジェイクと彼を取り巻く友人たちの弾けるような熱い想いと虚無が第一次世界大戦後のスペインの祭礼週間を背景に書かれています。

ブレットはジェイクに惹かれながら、次々と違う恋人を見つけて行く。ジェイクはブレットを愛していても掴み切れず、突き放すことも出来ない。

燃えるような日差し、酌み交わされる酒、湧き上がる歓声、太陽の国スペインを舞台に情熱と諦めが交錯するような世界が渇いた短文で書かれていて、始まりも終わりも無いような物語が描かれています。